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I love youを [擬人化]

ツイッターでI love youを~~風に言うと、というのがあって、
うちのこ夫婦で調べてみました。


060.jpg


I love you.をロルフ風に訳すと『おまえをころして私も死ぬ』
I love you.を王風に訳すと『おまえに出会って幸せを知ることが出来た』

サイトの方でもブログの方でも「浮気したら殺す!」って言い張ってた子だけど、本音もこうでした^p^
いや、どっちかっていうと・・・

絶対死なないって信じているから、愛ゆえにこういうのかな。
生きるのに飽きたら殺してやるよって。

「お前は絶対死なないだろ。闘ってもかすり傷一つ負った事が無い。なあそうだろう?
だから己のプライドにかけて敵の手にかかることなど無いのだろうな。
じゃあ、生きるのに飽いたら私に言ってほしい。ちゃんと必ず本懐を遂げて見せる。
でもお前がいないならもう意味がないから私もちゃんと遂げて見せるさ。
だって、夫婦ってそーいうもんだろうが。」

爽やかに笑って本音で言える。言う事が出来る。
長く連れ添った連れ合いだから、出来るんだろうな。
刹那的にじゃなく、衝動的でもなく、情動でも劣情でも自分本位でも無く。
愛しいるという言葉をこう訳すと言うなら、ロルフは判りうる最善を当たり前のように口にするんだろう。
好きだよ、とも愛してるよ、とも言えない子だけど。
たぶん、これならこの翻訳なら口にできる。


王の翻訳はまた全然違った意味だなあって思った。
王はたぶん、誰かを愛するってことはしないんだろうな。
でも恋愛の愛はなくても、家族に対する愛情はきっとあるとおもうんだ。
大切に思う人はいる。口には出さないしそういう表現が不器用な人だから、伝わっていないだろうけれど。
ロルフに会って幸せを知る事が出来たってのなら、その幸せの形ってのはきっと「ありふれた平凡」なんだ。
妻がいて、子供がいて、家の中が騒がしくて。
笑い声とか泣き声とか怒る声とか。そんな騒々しい声が聞こえる場所。
普通の家庭。普通の会話。普段の何気ないティータイム。

闘う事でしか望まれなかった、それが当たり前でしかなかったころを考えると、
ああこれが平凡ってことかって。
実感する。じんわりと身に沁みる事。

うんざりするような、馬鹿馬鹿しい位普通の光景が、彼が手に入れた幸せの形なんだろうな。
眉間にしわを寄せながらも、好きにしたらいいって思ってる。



って色々考えてました。
I love youは奥が深いね。

http://shindanmaker.com/67470
I love you.訳したー

ツイッター無い方も、やってみるとちょっと考えさせられる答えが溢れるかも。




追記はちょっと小噺。
やっぱり王ロルです。

あ、そういや王がクロメになったのでした。耳が長いー(*´∇`*)vv
先月ぐらいからPクロメでランキング上位にinしてます。もうすぐ400レベル。
クロメのトラカゲットしたのでここぞとばかりに使用してみましたvvただクロメはマフラーがないので、時期を見てヴォルグに戻そうかと思います(´・ω・`)
やっぱりトレードマークはあのマフラーだよねってことで。


 
 
 
 
 
*-------------*




 しとしとと、雨が降る。
暗がりの中で温かなものが全て雨に乗って身体から流れ出て行くような錯覚だった。
「・・・、・・・」

小さな声が耳に届いた。掻き抱いて、絶望する。
小さな声が耳に届いた、そんな気がしたのにいつの間にか冷たくなっていたからだ。






【その今際を】






 固く抱きしめた体は冷えていた。
そして、時間の定めにのって世界の約束事へ従う。
とける、とける、とける・・・

体が溶けて消えて行く。


「嫌だっ・・・嫌だ!!!」

腕の中から崩れて行く体を抱きしめて叫ぶ。
それは、悲鳴というよりは絶叫の様な。


「・・・・っ!!」
飛び起きて、喉がひきつるような痛みを訴えるのに気付く。
全身が脂汗でじっとりとしていた。目を限界まで見開いて、呼吸が出来ていない事に気付いた。
咄嗟に喉を押さえて、喘ぐように酸素を求める。状況を把握しようと脳を稼働させ、空回りする思考を引き留めて激しくせき込むこと数瞬。
「ごほっ・・・ごほごほっ・・・」
あうあうと激しく空気の出入りする肺をなだめつつ、収縮を繰り返すうるさい心臓を庇う様に前かがみになる。シーツを引っ張って力を込めて。反射でどこかに痛みを紛らわそうとする行為だが、気休め程度にしかならなかった。尚も続く咳に脂汗が再びにじみ出したころ。
背中をとん、とん、と叩く掌。
「・・・。」
ぜいぜいと荒い呼吸の中で視線を巡らせると、隣で寝ているはずの彼が起き上がっていた。
だんだんと落ちつく呼吸に楽になって顔をあげる。
不意を突くように、けれども柔らかく引き寄せられた。
とん、っと小さな衝撃に眉をしかめるが、屈みこんでいるより居心地は良かった。

「またか。」
「・・・うん。」
絞り出すように返事をして目をつむった。
心臓の鼓動に似たリズムで背中をとん、とん、と叩かれて。
安堵を漸く迎えた体から力が抜けた。


発作が起きる時期があった。
鮮明に覚えている記憶が夢の中で再現された時に起こる事で。


あの日、あの忘れられない日。
友人を死なせた日。
看取ったのは自分だけ。

まだ治癒の技が無かったため救えなかった命がある。
今でも鮮明に艶めかしく覚えている。
忘れるはずが無い、忘れていいはずが無い。
深く小さな傷跡のように残る記憶。



「ごめん・・・。」
「何がだ。」
「私は、弱いな。」
「知っている。」
「うん・・・。」

瞼の上を温かな掌が覆った。溜めていた涙が指を縫うように溢れ、頬を伝わずに零れ落ちる。
溢れる涙を止める事かなわずに、体を預けながら思考がやっと動き出す。

慰めの言葉など一切ない、けれどもその不器用な優しさに触れていると赦される様な気持になった。



怖がりで臆病で不器用な友人はいつも誰かを庇っていて。
とうとう自分を庇って死んだ。
残された身には悲痛以外の何物でもない後悔だけが、ただそこにあるだけだ。

出来もしない想像を巡らせて何とか助かるようなシナリオを描き、そしてこうしたらよかったのだと後悔する。


今でも彼女の根底には、それが残っていた。
もう20年以上昔の事なのに。
彼女は忘れない。

「眠れ。」
すんっと息を吸った音を聞いて彼は言う。
この女が自分の許す事が出来る範囲の弱さを露呈するのは、やはり自分の前だけなのだから。
「うん。」
忘れろとは言わない、泣くなとも、悲しむなとも。
頷いて素直に自分に寄りかかる体の重みを受け止めながら、戒めの様な自戒の様な後悔を包みこむように腕をまわした。

背中から抱き締められると安心する、という。
木の上からよく落ちるからそれが当たり前のようになっていたが。


幾年の夜も同じようにしている。

今際の言葉を覚えているから。


泣かないで。
笑った顔を、覚えていたいから・・・。





望まれる事のない友人の最後の言葉。


「好きだよ、泣かないで・・・。」


だんだんと冷たくなっていく体を抱きしめて、答えた言葉。

「好きだよ、消えないで・・・。」




*------------*

これが、妻が愛を語らない理由。
とか思ってたらいやだ。
イコをみとったのはロルフだけだけど、元々イコは王の友人で学友だった子。
年は違うけど王の後を追いかけてタックルしてはらってもはらってもひっついてきてたんで「勝手にしろ」って昔つっけんどんだったヤツを懐柔した1号。
仲間内で拾われたちっちゃい頃のロルフを一番気にかけてくれて、庇って死んじゃった、ってところまでをサイトの小説の中で書いたことがあります。看取ったのはロルフだけ。
最後に言った言葉が友達として好きなのか、恋愛としての好きなのかは誰にもわからない。文字通り墓まで持ってった奴。
でもたぶんロルフにとっては初恋だったんだろうなって考えてる。気づいた時はもう失恋だったけど。

だからイコが死んじゃった時の光景を、ロルフは今も引きずっていると思う。

イコだけじゃなくて、ミソの時も、エルトの時もそう。たぶん身近で死んでしまった人の事全部覚えている。
元来の性根が優しい子なんだ。気丈にしているのは守る子がいるから。
守らなければ誰が守ると自負していたから。
腕の中でちゃんと守るとか、そういう余裕なんて全くない。
追い詰められた母猫が子猫を腹の下に隠して敵を威嚇しているような、そんな切羽詰まった守り方。
私が守らなければ誰が守るのだという圧迫感。強迫観念。
恐怖を振り払って奮い立たせる、弱い自分をひた隠しにして相手を威圧する。
でも守り切れずに失った時、ふっつりと何かが切れてしまうんだろうな。
それを幾度も経験して、今でも気丈にふるまっているけれど、精神的にはたまにこうしてぶれてしまう時があって。
今は隣に王がいて安堵させてくれるけれども、安堵させてくれる人がいなかったらストレスとフラストレーションの中でロルフはたぶん自滅していくんじゃないかなーって考えてる。
守る立場にいて、強い自分を自負していたけれども、本音はとっても弱い事を知っているから。

王がロルフの弱さを許せているのは、泣いたりわめいたり縋ったりしないから。
見っともない姿ではなくて、苦悩してその発露を見失ってるだけだから。
いくら、なんとかしてやるといっても頼らない女だから、この弱さは許せている。


色々考えても、やっぱりこの二人を考えてると楽しい。

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